みんなでつくろう、これからの医療(PPH)プロジェクト
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公開日 2026.09.28

【開催報告】みんつくミラキャン第1回オンラインワークショップ「病気をもつ人の日常を知る」を開催しました。

【開催報告】みんつくミラキャン第1回オンラインワークショップ「病気をもつ人の日常を知る」を開催しました。

2026年7月26日、高校生向けポスター&動画コンテスト「みんなでつくろう、これからの医療プロジェクト 未来キャンバス(以下、みんつくミラキャン)」の第1回オンラインワークショップを開催しました。

「みんなでつくろう、これからの医療プロジェクト(PPHプロジェクト)」は、あらゆる人が立場を超えてこれからの医療を一緒に考え、共創していくためのプロジェクトです。その新たな試みとしてスタートした「みんつくミラキャン」には、全国から約40名の高校生が参加しています。高校生たちが「病気」や「医療」を身近なテーマとして捉え、当事者や医療業界で働いている人、専門家との対話を通じて、本コンテストの作品制作に向けた気づきを得ることを目的として全3回のワークショップを開催しました。

初回は「病気をもつ人の日常を知る」をテーマに、講演とグループワークの2部構成で開催し、高校生、病気をもつ人、支援者、患者会関係者、ライフサイエンス企業関係者など総勢30名の方にご参加いただきました。都合により参加できなかった高校生は、後日、アーカイブ動画を視聴しています。

講義前の気づき:私たちが抱く「病気」のイメージ

ワークショップの冒頭では、参加した高校生たちが、自分が思い描く「病気・病気をもつ人」のイメージをチャットに自由に投稿しました。

「日常生活へのサポートや制限が必要なイメージ」

「入院や通院、治療費などの負担が大きそう」

「痛みや我慢、治療のつらさがあるのではないか」

「周囲に気持ちをわかってもらいにくい(見えない悩み)」

「『かわいそう』という先入観を抱いてしまう」

こうした少し遠く、つらいものとして捉えられがちなイメージが、実際の病気をもつ人の言葉や暮らしぶりとどのように重なり、あるいは変化していくのか。そんな問いを胸に、病気をもつ人5名によるミニ講演を行いました。

第1部:病気をもつ人が語る、それぞれの「私らしい日常」

今回登壇した5名は、年齢も、抱える疾患も、これまで歩んできた人生も全く異なります。しかし共通して、病気とともに生きながらも、自らのやりたいことを全力で楽しむ姿がありました。

① 「病気をもちながら、どれだけ人生を楽しむかが私の生きるテーマ」

慢性腎炎をもち透析治療を続ける人からは、いじめなどのつらい経験もあった幼少期だけでなく、社会人になってからは透析と仕事・プライベートを両立し、海外旅行での現地透析や大好きなスポーツ観戦など、今も活発な日々を送っていることが共有されました。そして「病気を抱えていても、どれだけ人生を楽しめるかが大切」というメッセージに、高校生たちは深くうなずいていました。

② 「病気の前より、今の方がずっと人生を楽しんでいる」

3つの病を経験した当事者からは、病気の判明に時間がかかり不安な日々を過ごしたことや、かつては病気のことを周囲に言えなかった葛藤が語られました。現在は患者支援やがん教育に尽力しており、娘さんから「お母さんは今の方が人生を楽しんでいるね」と言われた笑顔あふれるエピソードを共有しました。

③ 「病気をもつ人は、単に『かわいそうな人』ではない。みんなと同じように悩んだり恋をしたり、日常を生きている人間」

血友病やHIV感染症とともに生きる人からは、告知時の深い葛藤を抱えつつも、部活や恋愛など高校生活を全力で楽しんだ経験が語られました。親友に病気を打ち明けた際、「もっと早く言えよ」と怒られたことが嬉しかったという経験を振り返り「理解し合える関係性は大きな力になる。病気をもつ人も共に日常を生きる一人の人間である」と伝えました。

④ 「突然の病気は、自分の考え方や行動を大きく変えるきっかけになった」

大学時代に難病を突然発症した人からは、日々の体調管理に難しさを感じながらも、在宅での仕事や活動をうまく選択して自身の居場所を広げている様子が紹介されました。冊子制作や難病啓発イベントへ積極的に参画する姿を通じ、「病気になったことは考え方や行動を大きく変えるきっかけになった」と、自らの情熱を伝えました。

⑤ 「ありのままをオープンにすることで、自分らしく生きられる環境をつくった」

幼少期に1型糖尿病を発症した人からは、スポーツで活躍した一方、周囲に病気を隠していた時期の苦悩が明かされました。その後、担任の先生のサポートをきっかけにありのままをオープンにし、安心できる環境を自分で手に入れた経験を振り返り、周囲の正しい理解や自ら行動して環境を整えることの大切さを伝えました。

第2部:対話が紡ぎ出す、新しい「見え方」

後半のグループワークでは、高校生がそれぞれのグループに分かれ、登壇者と質問や感じたことをざっくばらんに語り合いました。その中で、以下のような点への関心・気づきが生まれました。

・日本では当たり前に受けられる透析治療が、海外の医療施設ではどのように異なるのか。

・同じ病気であっても、その人の背景や気持ちは一人ひとり違う。まずはその人にしっかり寄り添うことが大切。

・HIVが現在では適切な治療によって寿命や生活に影響を与えない病気になっている事実、また、周囲に話してみること、そしてそれを受け止めてくれる相手がいることの安心感について。

・本人にもコントロールが難しい難病の倦怠感や症状の揺らぎがあるからこそ、お互いが丁寧に話し合い、信頼関係を築くことに価値がある。

・恋愛や友人関係において、率直に話し合えることの大切さや、それを可能にする環境作り・人間関係について。

全体のまとめ:高校生たちの「こえ」

最後には、参加した高校生からそれぞれ温かい感想が寄せられました。

「周囲の正しい理解や協力的な環境があることが、当事者の生きやすさに直結するのだと強く感じました」

「病気との向き合い方は人それぞれで、自分の知らなかった未知の世界が広がっていました」

「同じ病気であっても感じ方はみんな違う。病気があろうとなかろうと、人はそれぞれ違うんだと改めて思いました」

「私も周りの人が病気をカミングアウトできるような、やさしい環境をつくれる人になりたい」

登壇者たちからも、「高校生の真剣な姿勢に心が打たれた」「身に置き換えて考えてくれたことが本当に嬉しかった」と、高校生たちの持つ大きな可能性に驚きと感謝の言葉が贈られ、温かい拍手の中で第1回が幕を閉じました。

このワークショップに参加した高校生が「病気をもつ人と一緒に生きている」を感じ、その気づきがどのような作品として生まれてくるのか、非常に楽しみです。

作品は、10月下旬以降、ピーペックのウェブサイトにて一般公開・一般投票を実施しますので、楽しみにお待ちください。

登壇者とサポートしてくれたPPHプロジェクトメンバー

開催概要

開催日時:2026年7月26日(日)14:00〜16:00

開催方法:Zoomミーティング

主催:一般社団法人ピーペック

協賛(五十音順):アステラス製薬株式会社、アルジェニクスジャパン株式会社、EAファーマ株式会社、CSLベーリング株式会社、第一三共株式会社、帝人ファーマ株式会社、日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社

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