公開日
2024.07.19
わたしのこえ インタビュー【一般社団法人ピーペック 事務局(企画運営/バックオフィス)Makiko】
今回は、ピーペックの活動に欠かせないバックオフィス業務を担うMakikoのインタビューをお届けします。医療や福祉とかかわりのない仕事からのキャリアチェンジで、新たに見えてくるものがたくさんありました。

一般社団法人ピーペック 事務局(企画運営/バックオフィス)Makiko
外資系アイウェア/アパレル系企業に勤務の後、両親が経営する宿泊業をサポートしながら、飲食・小売り等のサービス業を運営する会社に勤務。2021年よりピーペックに参画、バックオフィス全般、 課題解決プロジェクト(with Heart)等を担当。
―――Makikoさんの経歴をお聞かせください。
最初は外資系企業で働いていました。会社の立ち上げで入社し、そこでは主に営業やゼネラルマネージャーのアシスタント業務をしていました。その他にもマーケティングや広報関係も全て行っていて、色々な雑務もやっていたので「何でも屋さん」状態でした。
その次に地元に戻り、友人が経営している会社にお世話になったのですが、社員数が少ないのに事業展開は幅広かったので、そこでも「何でも屋さん」状態でした。
コロナ禍で退職して、仕事を探しているときにピーペックに出会いました。
―――求職中は色々な企業の情報を見たと思いますが、そこからピーペックを選んだ理由は何でしょうか?
見つけた企業の中から興味のあるものはインターネットで情報を調べたのですが、その中でピーペックのウェブサイトを見たときに、なんとなく将来性を感じました。新しいことにチャレンジしていて、未来が明るそうだなと思ったので求人に応募してみました。
―――それまで医療や福祉に携わったことはありましたか。
ありませんでした。「こういう業界で働きたい」という固執みたいなものはなかったのですが、仕事をするなら自己成長や知識向上に繋がればいいなと思っていて、そこをメインに考えて仕事を探していました。あとはコロナ禍で外で働くことが難しかったので、在宅で働けるところがよかったです。
―――自分の中での条件と、いいなという思いがマッチングしたのがピーペックだったんですね。現在ピーペックではどのような業務を担当しているのか教えてください。
今は主にバックオフィス業務で、表には出ない裏方の仕事をしています。事務局長のサポート業務という感じです。あとはwith Heartプロジェクトに関わっていたり、企業からの受託案件だったり、幅広く色々なことに携わっているので、ここでも「何でも屋さん」ですかね。(笑)
―――「何でも屋さん」というワードが出てきますが、誰かをサポートする立場にいることが多いですね。
そうですね。ずっと接客業をやっていたこともあり、人をサポートするのに慣れているのだと思います。
何でも屋さんでいると一杯一杯になってしまう時もありますが、何事も一度やってみれば経験にはなるし、基本的には「それをやることによって自分のプラスになる」と常に思っています。それは昔からそうです。
―――「病気があっても大丈夫」と言える社会の実現をめざすピーペックで働いてみて、これまでにない新たな気づきなどはありましたか?
今までに携わったことのない業界なので、全てが新たな気づきでした。今までの自分が見れていなかった部分、見てこられなかった部分が見えています。それは何年も働いたから完璧になるというわけでは絶対にないと思いますし、常に学びです。
業務の中で製薬・ライフサイエンス企業の方ともやり取りさせていただきますが、病気をもつ人たちに対する視点など、業界の体制が日本はまだまだ遅れている部分があるということも知りませんでした。
企業の方が「患者さん」のことを「患者様」と呼んだり、腫れ物に触るような変な扱いをしたり、そういうところでも感じるものがあって、それは自分がピーペックの中に入って初めてわかることでした。
それがピーペックではなく、これまで携わったことがない医療業界の企業の中に入っていたらまた違ったと思っていて、私の目線は「患者様」と呼ぶ側になっていたと思います。
―――医療業界に携わってみて、意外に思ったことなどは他にありますか?
製薬企業の方が病気をもつ人と話すときには様々な制約があり、簡単にコミュニケーションをとることができないということも知りませんでした。それを知らない人はきっと多くて、知る機会もないと思います。
企業と病気をもつ人の橋渡しとして、双方のコミュニケーションの初期段階である「話したことがない、どうしたらいいかわからない」に対するコーディネートがピーペックの仕事として成り立つということ自体が驚きでした。
―――それが仕事になるのは、欧米などの海外とは大きく違う点ですよね。他にも日本らしいと感じる部分などはあるでしょうか?
企業の方と病気をもつ人の対話会で話を進める上で「医師の言うことは絶対」というようなことを聞きますが、すごく日本らしいなと思います。あまり個の尊重がされないというか、縦社会な日本の文化が医療業界でも当たり前のようになっていると感じます。
私も体調が悪くなって病院を受診したときに、今までは「医師の言うことは絶対」だと思っていましたが、医師に言われることの全てをただ受け入れるだけが正しいわけではなくて、「自分が聞きたいことは聞くべきだし、知りたい情報を得ていいんだ」ということが驚きでした。これまで病気をもつ人たちが感じていることを聞く機会もなかったので、これも学びですね。

―――ピーペックにいるからこそ、企業側と病気をもつ人(患者)側どちらの景色もちょっとずつ見えてきますよね。
そうですね。企業も、外資系企業と国内企業ではまた文化が変わってきますよね。持っている情報や知識は1人1人違いますし、その集合体が企業だと思います。病気をもつ人の”こえ”を聞くことに注力している企業もあれば、そこに重きを置かない企業もあるようですね。
―――企業文化を作るのは難しいですよね。
だからこそ、海外ではどのように活動しているのか見てみたいですし、見習うべきところは上手く取り入れられたらいいですよね。
1人1人の”こえ”が集まったら色々なものを変えていけるというのは、どのような場面においても絶対にそうで、信念を持ってやっていればいつか変わると思います。
―――ピーペックには病気をもつメンバーが多くいますが、ピーペックメンバーの印象はいかがですか?
私がピーペックに入職して思ったのは、立場は違えどみんなが同じ方向を向いているなということでした。同じ目的やミッションをきちんと理解した上で、それに向かって1人1人が自分の能力を発揮させていると思います。個々の能力が高い団体だというのは入職当初から感じていて、そういう人材が集まるところなんだと客観的に見て思います。そういう面でもピーペックは将来性があるはずだし、良い方向に進んでいく能力があると思います。
ピーペックは「病気をもっていること」をベースにしているけど、病気以外のことでも生活の中で苦しんでいる人はいますよね。ピーペックメンバーは、病気を他の苦しみや困りごとに置き換えて考えられる人たちで、お互いの大変な部分を理解して受け入れることができる人たちだと感じています。
―――病気だけではなく、様々な困りごとを抱えているメンバーが集まっているからこその考え方ですよね。n病気をもつ人と一緒に働いたり関わることに対して、迷いや悩みを抱えている人もいると思いますが、そのような人たちに対してMakikoさんが思うことはありますか?
「病気をもつ人が同じ職場にいること」に躊躇いなどを持つ必要はないと思うんです。その状況になったときに、病気という部分だけを見てしまうと「どう接したらいいんだろう」「どうやって一緒に働いたらいいんだろう」と考えてしまうかもしれませんが、物事ってもう3歩くらい引いて見てみると、意外と全体が見えて、「この人はたまたま病気をもっているだけ」という視点になり、もっと色々なものが見えてくるはずなんですよね。1人1人の生活環境や状況など、色々なものが違うと思います。
病気をもっているといっても、人それぞれ疾患も違うし、同じ疾患名でも生活や症状も違いますよね。
人それぞれ全てに違いがあるから、「病気をもつ人に対して」というよりは、3歩くらい後ろに下がって全体を見て、どうしたらそこに居るみんなが心地よく幸せに過ごせる環境ができるかを考えるようにすると、自ずと答えが出てくるのかなと思います。
―――Makikoさんが今後やってみたいことはありますか。
世界って本当に広いし、まだ知らないことが沢山ありすぎると思っています。テレビのドキュメンタリー番組などを見ても、たった1時間で「へぇ」と思いますよね。
日本以外の国という意味ではなく、色々な意味での「世界」に目を向けられる人になりたいです。色々なことを知って、勉強して、自分の知識や経験値を上げていきたいというのは年齢を重ねても思っています。それは仕事でもプライベートでも同じで、常に色々なものに目を向けて学びたいです。
―――最後に、読者の方へメッセージをお願いします!
1人1人が持っている知識や経験は、その人しか持っていないオリジナルなものだと思います。それはとても貴重なものなので、それをみんなで集めてミックスすることで、もっと素敵なものが出来上がる。そして、それが力となってピーペックの活動に活かせて、社会に対して良い方向に持っていけると思います!