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公開日 2022.10.28

ピーペックカフェ サポートメンバー体験記(ななみさんの場合)

ピーペックカフェ サポートメンバー体験記(ななみさんの場合)

ピーペックが運営する病気をもつ人ももたない人も交流できる「ピーペックカフェ」。ピーペックカフェの運営や企画をサポートしてくれている「ななみさん」にコラムを寄稿いただきました。
ななみさんは、ご自身も病気と共に生きながら大学院で社会福祉を学ばれています。サポートメンバーとして活動に参加し、あらゆる立場を越えて話すことの楽しさや難しさを綴ってくれました。


【病気と共に生きる時間が生み出した価値】

自己紹介

はじめまして。ピーペックカフェサポートメンバーのななみです。
私は、16歳で原因不明の病気を発症し、数年後に希少難病の診断を受けました。
少しずつ症状・障害が進行していき、今は電動車椅子ユーザーです。
1年のうち、3分の1から半分くらいの時間を病院で過ごしています。
ゆっくり回り道をしながら進んできて、現在は、社会福祉学専攻の大学院生です。
私が、サポートメンバーに応募しようと思ったきっかけと、実際に活動して気づいたことについて、書きたいと思います!

私とピーペックとの出会い

私がピーペックのことを知ったのは、2020年7月のことでした。
第1回「みんなでつくろう、これからの医療」プロジェクトのチラシをSNSで見かけ、「面白そうな企画だな〜」と、タイトルにひかれて申し込みをしたことがきっかけです。
「難病と共に生きる」が自分の研究のキーワードの1つで、大学院に進学したばかりの当時の私は、関係がありそうなウェブセミナーを見つけては申し込んでいました。
毎週末、何かしらに参加していましたが、このピーペックのセミナーのことは、特に印象強く覚えています。
病気と共に生きる方々が、それぞれの夢を熱く語る姿を見て、自分にも力が湧いてきました。
「患者の力」「患者の価値」「患者と医療者のつながりのあり方」…etc.
当事者として共感できること、院生として関心のある話がギュッと濃縮された時間でした。
この日をきっかけに、私は、ピーペックの会員となりました。

サポートメンバーになりたい!

会員になると、メールマガジンを受け取ることができるようになります。
毎月の活動報告の中で、「ピーペックカフェ」のことを知りました。
「参加してみたいな〜ピーペックの方とお話ししてみたい…!」と思いながらも、都合がつかなかったり、直前で予定が空いても申し込む勇気が持てないまま時間が過ぎていきました。

それから1年ちょっとが経ち…
昨年、私は大きく体調を崩し、学生生活どころではなくなってしまいました。
コロナ禍で学びのかたちも多様になり、「オンライン」という選択肢が増え、家のベッドからでも、病室からでも、授業に参加できるようになりました。
でも、それでも、私は学生生活を続けられない状況だったのです。
多様性が認められる世の中になったって、結局は「病気のせいでどうにもならないじゃん」と、投げやりになっていました。
そんなある日、メールの中に見かけた一言に、ハッとさせられました。

「どうしようもある、世の中へ」

ピーペックのビジョンです。
ハッとよりも、「ドキッとした」の方が正しいかもしれません。
この一言に、私は自分が大学院にまで進学した理由を思い出しました。
まさに「いつ、誰が、障害や難病と共に生きる仲間になっても、『どうにかなるよ』と言える社会」にしたかったのです。

そして、このドキッとさせられたメールが、ピーペックカフェのサポートメンバー募集案内のメールでした。
カフェに参加したこともないのに、いきなりサポートメンバーになれるのかな?
体調がこんなに不安定でやっていけるかな?
迷いは色々とありましたが、「このチャンスは逃しちゃいけない!」そんな気がして、その日のうちに応募フォームを送りました。

サポートメンバーに決まったことが分かった時は、病室で思わず「やった!」と声に出してしまいました。

念願のサポートメンバーになって…

サポートメンバーの一員になってから、私は、「病気と共に生きる方、そのご家族、病気に関する職業の方、病気と共に生きる社会をつくっていくことに関わりたい方、みんなで話せる共通の話題は何だろう?」と、日頃からよく考えるようになりました。
病名で分けたり、当事者だけに限定しないピーペックカフェだからこそ、悩めることなのかもしれません。
意外と難しくもあり、思いつき始めたらいくつも思い浮かんでくる…それがとても面白いです!

カフェ当日、参加者のみなさんとの話の中で、病気と共に生きる人のアイデアや工夫が、育児中の方へのアドバイスにつながる瞬間にも出会いました。
これって、「病気と共に生きる時間が生み出した価値」だと私は思います。
日常では、病気の話題は、切り出しづらかったり、聞くことに躊躇してしまったりすることも多いのではないでしょうか。
でも、こんな形でさりげなく、日々の努力が誰かのヒントになったり、大変さの中でも、どうにかしようと生きているしなやかさみたいなものがサラッと伝わったりするのが、素敵な瞬間だと思います。
自分が出したトークテーマの案が採用されて、そのテーマで話が盛り上がっている時は、特に嬉しくなります!

また、サポートメンバーになったことで学んだこともたくさんあります。
中でも、ファシリテーターの難しさは、今も悩みの種で他のメンバーから勉強中です。
オンラインの良さがたくさんある一方で、オンラインならではの難しさもあります。
話したいのに話せていない人はいないかな?
相槌を打つタイミングに悩む。きっと参加者の方も同じだろうな…でも、話してる時にみんなの反応を感じられないと寂しいな。何かいい方法がないかな?
色々と悩むことがあります。
その悩みを、ピーペックの方々や、他のサポートメンバーに共有できることで、ファシリテーターの役割を考えたり、話しやすい空気感をつくるコツを学ぶことができています。

あっという間に、サポートメンバーの期間も折り返しを過ぎてしまいましたが、残りの期間で、もっとたくさんの方とお話しして、いろんなことを吸収していきたいです。
不慣れな私ですが、これからもどうぞよろしくお願いいたします!


ピーペックカフェとは
難病をもつ当事者同士が、病名にとらわれず気軽に集まれる場として全国に広がっている「難病カフェ」の取り組みを参考にした、交流したい人もそうでない人も、病気をもつ人ももたない人も気軽に立ち寄り、会話する場です。
疾患もそれぞれ、住んでいる地域も、年代もさまざまな参加者同士で、治療と仕事の話や生活の話、時には恋愛の話などを楽しんでいます。
何気ない会話が、あなたや誰かの気持ちを楽にして、病気があっても⼤丈夫と思えるかもしれません。ぜひ、お気軽にご参加ください。

※ピーペックカフェサポートメンバーは、現在募集を行っておりません。募集開始の際は、ピーペックウェブサイトにてご案内いたします。サポートメンバーの活動についてはこちらをご覧ください。

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